罠?の巻 | RX-8不定期報告書

罠?の巻

さて、私の誕生日に嫁が何かを買ってくれると言い出した。
魂胆はわかっている。きっとこの喜びを忘れかけた半年後あたりに

 

「誕生日に何か買ってやったからあたしにも何か買って」

 

と言い出すに違いない。
しかも、私に買ってくれた何かの何倍もするような値段の何かをだ。
このヤクザの方程式の罠にハマッてはイケない。
目の前の誘惑に飛びついたが最後、骨の隋までシャブり取られ、
私は廃人になるのだ・・・。
半年後に上野公園で私を見かけたら是非声を掛けて欲しい。
そして、誘惑に負けてしまった私の事をダメな奴だと笑って欲しい。
では、皆さん今から誘惑に負けてきます。

 

私「えっ、何買ってくれるの?」
嫁「何でもいいよ、好きなもの言って」
私「ホントに?」
嫁「ウン、ホントに」
私「ホントにホント?」
嫁「ウン、ホントにホント」

 

ハッハッハ、何でもいいとは太っ腹な奴め、
私は遠慮などしないぞ、覚悟はよいかヨメレンジャーめ!

 

私「じゃあ、スーパーチャージャー!」
嫁「ナニそれ?」
私「んっ・・・、21世紀の炊飯器だ、コレは念力でご飯が炊ける」
嫁「・・・、嘘でしょ? エイトの何かでしょ?」
私「まぁ・・・、そうとも言う」
嫁「で、いくらするの?」
私「50万程度で、念力でご飯が炊ける」
嫁「50万!? バカじゃないの?ダメよダメ、絶対ダメ」

 

チッ・・・、なんでもいいと言ったくせに、早速自分の言った事を覆す。
ヨメレンジャーめ、相変わらず卑怯な奴だ。

 

私「じゃあ、マツスピフルエアロ!」
嫁「ナニそれ?」
私「んっ・・・、21世紀のアロエだ、コレはたまに歌を歌ってくれる」
嫁「・・・、嘘でしょ? どうせエイトでしょ?」
私「まぁ・・・、そうとも言う」
嫁「で、いくらするの?」
私「30万程度で、歌が聞こえてくる」
嫁「30万!? バカじゃないの?ダメよダメ、絶対ダメ」

 

・・・、じゃあ何なら良いのだ。
何でもいいなんて嘘っぱちじゃないか。
約束破りのヨメレンジャーめ。

 

私「じゃあ、もうコレでいいや」
嫁「ナニよコレって」
私「ズバリ!車高調!」
嫁「・・・」
私「どうですか?お客さん?大マケにマケましたよ、ハッハッハ!」
嫁「ソレは、前から絶対ダメって言ってるでしょー!!!
私「・・・」
嫁「アンタは、何でダメって言ってるのにわからないの?」
私「・・・」
嫁「子供以下よ、子供以下、幼稚園生と同レベルよ」
私「・・・」
嫁「車高落としたら、あたしが運転するの大変になるでしょ?わかってる?・・・・・」

 

延々と続く説教の中、時計は午前0:00を指し、私は32歳の誕生日を迎えた・・・。
ヨメレンジャー強し、祝いの日でも容赦なし!