2番エイトニ岡の巻 | RX-8不定期報告書

2番エイトニ岡の巻

さて、最近は暖かい日も多くなり、休みの日に快晴だと、とても気持ちが良い。
こんなに気持ちが良いと洗車をしたくなるのが、世の常である。

 

という事で、花粉症などナンのソノ、セッセとエイトを洗っていると、

 

「お~、そっちいったぞ~、ホームラーン!」

 

などと、子供達が無邪気に外で遊んでいるではないか。
ウン、子供は元気に外で遊ぶのが1番。
最近のサッカーブームなどナンのソノ、野球に夢中な子供達、良い光景だ・・・。

 

ん、野球!?やきゅう!?ヤキュウ~!?
オイ! 駐車場で野球をしてるのか!?

 

まぁまぁ、冷静になれ、どうみたって4,5歳の男の子達じゃないか。
その年齢の子供なら、カラーバットにゴムボールが、世の常である。
万が一、エイトに当たっても痛くも痒くもないはずだ。

私は、ホッと胸を撫で下ろし、セッセと洗車を続ける事にした。

しばらくすると、

 

「あ~、どこ打ってんだよ~」

 

の声が聞こえると同時にボールがこちらへ向かって来る。
私は、優しいお兄さんを装ってボールを捕ってやろうとしたが、
あいにく地面が砂利の為、手前でイレギュラーしてしまった。

私の股間をすり抜けたボールは、エイトのフロントバンパーに「ゴンッ!」

 

「ゴンッ??」

 

オイ、なんでゴムボールが「ゴンッ」なのだ?
ゴムボールなら「ペシッ」とか「ポコッ」が、世の常ではないのか?

 

私は、フロントバンパーの前に転がるボールを恐る恐る手に捕ると・・・。

 

「オイ! 軟式球じゃないか!」

 

誰だ、4,5歳の子供に軟式球を与えたのは!?

私は、愕然としながらフロントバンパーを念入りにチェックしていると、

 

「オジさ~ん、ボールちょうだ~い」

 

などと、無邪気に叫んでいる子供達。

人の車に軟式球をぶつけておいて、
挙句の果てにはこの私をオジさん呼ばわりする不届者の子供達め。
少し説教をしてやらねばならん。

 

私「オイ、駐車場で野球しちゃダメだろ?」
子「お~、カッコイイ~、このクルマなんていうの?」
私「ん!?、 まぁ、その、あーるえっくすえいとだ」
子「へ~、これオジさんの?」
私「オジさんではない!お兄さんのだ!」
子「お兄さんはドコにいるの?」
私「・・・、ドコにって・・・、ココにいるだろ?ん?」
子「どこ?どこ?」
私「・・・」

 

完敗である・・・。
説教をかわされたばかりでなく、私の心に小さな傷をつけてくれた。

許せん子供達め。
こうなったらオッサンの恐さを思い知らせてやる。

 

私「オイ、このボール欲しいか?」
子「ウン」
私「じゃあ、いくぞ、ホレッ!」

 

私は、オッサンパワーを全開にして、思いっきりボールを遠くへ投げてやった。
みたか子供達め、オッサンの恐さを思い知ったか。ワハハハハ。

 

子「お~、オジさんすげ~、オイ、いくぞ~!!」

 

恐さを思い知るどころか、私が遊んでくれたと勘違いして、
キャッキャッと叫びながらボールを追う子供達・・・。

 

勿論その後、遊んでくれると勘違いした子供達の軟式球が
何度もエイトに向かって来たのは言うまでもない・・・。

 

嗚呼、我がエイトよ。
いつか、巨人のニ岡でも雇って、お前を守ってやるからな。
それまで無事でいておくれ・・・。