嗚呼、父様の巻 | RX-8不定期報告書

嗚呼、父様の巻

法事があり、エイトで到着すると、既に父様の車が止まっている。

 

「あぁ、もう着いてるのか、じゃあ父様の前に止めよう」

 

バックギアにして、ドアを開け、後方を確認しながら、ソロリソロリと駐車。
特に狭い場所でもなく、いつも通り難なくこなしてエイトを降りる。

 

しばらく外でブラブラしていると、親戚の人と一緒に父様登場。

 

父「コイツ、こんなクルマ乗ってるんだよ、しょうがねーよなー」

 

とか言いながら、30過ぎのファンキーな息子を親戚に自慢している様子である。

 

父「何か大事にしてるみたいで、絶対、俺には運転させてくれないんだよ」

 

と言い、30過ぎて大切な物がクルマしかない哀れな息子を
またまた自慢している様子である。
親戚がいるついでに調子に乗って、「ちょっと乗せてくれよ」とか言われる前に
そそくさと父様から離れようとしていると・・・。

 

父「オイ、ぶつかってるぞ!」

 

まぁ、またいつものブラックジョークだろう。
私がエイトを大事にしているのを知っているからこそのブラックジョークだ。

 

私「ハハハ、そりゃ大変ですね、ハハハ」

 

私もブラックジョークに乗っかり、慌てたフリをしてエイトの後方にまわると・・・。

 

ガーン!!!
ホントにぶつかってる・・・・。

エイトのリアバンパーと、父様の車のフロントバンパーが見事にくっついてる!
私は慌ててエイトを前に出し、父様のフロントバンパーを確認する。
幸い、リアバンパーの黒いプラスティック部分との接触だったので何でもないようだ。

 

父「良かったな~、大事な車が傷つかなくて」

 

父様は父様で、私のエイトを気遣ってくれてるようだ。
エイトより数段クラスが上の車のクセに、この余裕。
私も見習わなければイケナイ。
嫁がチョコッとホイールを擦った位で、騒いではイケナイ。
デカイ男になろう!

嫁よ、エイトを擦ってもいいぞ!私は何も言わん!
父様のようにデカイ男になるのだ!

 

父「あ~ぁ、もうちょいでタダでバンパー交換できたのになぁ」
私「・・・」
父「他に傷があるから交換したかったんだよ」
私「・・・」
父「お前、もう一回ぶつけて交換してくれ」
私「・・・」

 

そういう事か・・・。
それで余裕だったのか・・・。
やはり親子、考えてる事は大体似ているもんだ。

嫁よ、やっぱりエイトを擦っちゃダメだ・・・。
私は父の子である・・・。